商店街と高級住宅街の狭間にその敷地はある。11坪の狭小敷地に「事務所兼アトリエで寝泊まりもできる、セカンドハウスともいうべき建物をつくってくれないか」と依頼された。 半地下の6坪はコンクリート打放しで主人の焼き物工房、ドライエリアはトップライトを設けて、サンルームのような日差しを誘う。1階は居間と食堂で社員とのミーティングや食事のスペースとして利用している。2階の事務所は夫婦の書斎とフィルムの収納庫を兼ねる。3階は寝室兼夫人の作業室として利用し、1畳ほどのデッキテラスを南側に設けた。 鉄骨とALC版とペンキの構成に対して、室内空間は手の温もりの感じられる檜の無垢板で床・建具・キッチン家具などをまとめた。 ハイテックな空間と手づくりのミックスしたような雰囲気が、不思議な緊張感を醸し出している。