居長年住み慣れた住居には、住まい手の思い出や匂いが染み込んでいます。そのような住いを簡単に壊して、新しく造ることはいともたやすいことです。しかし、古い生活を残しながら、さらに新たな生活の容器を造る、そこに増改築の本髄があるのです。
O邸も木造の平屋は出来るだけそのままにして、2階に新たな生活空間を乗せるという手法を採用しました。木造のお神楽形式でやるにはあまりにも既存の家屋に耐力がないので、重量鉄骨の柱を周りに建て、屋根を切り取り、梁を渡し、古い木造の家屋に負担をかけないよう包み込むことにしています。